19/05/29 銘柄ピックアップ:阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)

2019年5月29日 17:57

 


 

◆銘柄ピックアップ◆


アリババ:年内の香港上場検討か、過去最大クラスのIPOに

28日終値154.81米ドル(前日比0.12%安)19年予想PER 34.7倍

中国の電子商取引(Eコマース)最大手、阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)が年内の香港上場を計画中――との情報が伝わっている。報道によると、調達額は香港マーケットで過去トップクラスの規模となる見通しだ。現時点でアリババ本体の株価への影響は限定的だが、有力な大企業の上場が実現すれば、マーケットにプラスの効果が期待できるとして「香港株全体の支援材料」ととらえる向きもある。以下、アリババ上場に関する報道内容や証券ブローカーの見解を紹介したい。

まず、アリババの香港上場計画について、弊社ニュース(28日配信)で概要を確認しておく。
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●アリババが下期に香港セカンダリー上場か、調達規模2兆円

Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)が早ければ今年下半期にも、香港市場に重複上場するもようだ。外電が27日、消息筋情報として伝えたもので、調達規模は200億米ドル(約2兆円)に上る見通し。ただ、計画はまだ初期段階で、最終的な決定は下していないという。

香港でのセカンダリー上場は、資金調達チャネルの多角化と株式流動性の向上が狙い。報道によると、同社は現在、上場に向けた金融機関との打ち合わせを進めている段階だ。

以前の香港市場では、すべての株主に平等な権利を付与する「同股同権(股は株式の意味)」が原則とされ、特殊な統治構造を持つ企業の上場が認められていなかった。このため、創業メンバーなどが支配権を持つ「パートナー制度」を採用するアリババは、プライマリー上場(2014年)に際してニューヨーク証券取引所を選択した経緯がある。ニューヨーク上場時の調達額は約220億米ドルだった。

こうした中、香港証券取引所はより多くの有力企業を誘致するため、昨年4月に上場規程を改定。「種類株」を発行するなど加重投票権(Weighted Voting Rights:WVR)構造を採用している新興イノベーション企業の上場を解禁した。これを受けて、スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)、飲食店レビューなどを手がける美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)などが香港上場を果たしている。
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29日付の最新報道では、アリババは年次報告書の発表時(例年6月半ば~7月)にも香港上場計画を発表する可能性があるという。これが事実なら、上場の時期は第3四半期(7~9月)末から第4四半期(10~12月)初めにかけてとなる見通しだ。

またJPモルガン・チェースは、アリババの年内香港上場が実現する可能性は極めて高いとの見方だ。香港でのIPOは、申請提出から取引開始まで一般に3カ月ほど時間がかかるが、アリババの場合は証取の「特別対応」で通常より早い上場が見込まれると分析。さらに、アリババが将来的にメイン市場をニューヨークから香港に変更した場合、時価総額から見てハンセン指数の構成銘柄に組み入れられることは間違いないと指摘した。

<香港マーケット全体にもプラス効果>

アリババの上場が実現すれば、香港マーケット全体にも恩恵をもたらすと期待されている。大型企業の上場で商いが拡大・活性化するほか、有力ハイテク企業のさらなるIPO誘致につながるとの見方からだ。香港マーケットの歴代IPO調達額トップは、2010年に上場したAIAグループ(1299/HK)の1590億8000万香港ドルで、調達規模によってはアリババが過去最大記録を塗り替える可能性がある(報道ベースの調達予定額200億米ドル=約1570億香港ドル)。

なお、アリババの足元業績は堅調。今月15日に発表した第4四半期(19年1~3月)の業績は、売上高が前年同期比51.0%増の934億9800万人民元、純利益が237.9%増の259億1300万人民元と大幅な増収増益を達成した。主力のコアコマース部門が54%増収と好調。同部門ではユーザー数が引き続き増加し、傘下Eコマースサイト「天猫(Tモール)」「淘宝網(タオバオ)」の総取引高(GMV)も19%拡大している。

【会社概要】
中国のEコマース最大手。1999年に馬雲(ジャック・マー)氏が設立したアリババは、03年に開設した消費者向けサイト「淘宝網」が大成功を収め、その後の業績が記録的に急成長。ほかに、「天猫」などの通販サイトも手がける。また、動画配信や出前アプリ、シェアサイクルなどネット・IT関連のさまざまな分野に投資する。最近では、Eコマースと実店舗を結びつける「新小売」戦略の下、蘇寧易購集団(002024/SZ)など複数企業に相次いで出資した。

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