2016/11/15 銘柄ピックアップ:瑞声科技HD(2018/HK)

2016年11月15日 17:56


◆銘柄ピックアップ◆


瑞声科技:3Q堅調も株価下落、
「好材料出尽くし」との見方で

15日終値 68.20香港ドル(前日比0.9%安) 16年予想PER 19.1倍

足元の香港マーケットで、電子部品メーカー中国大手の瑞声科技(AACテクノロジーズ:2018/HK)が弱含んでいる。14日発表した第3四半期の業績は堅調な内容だったものの、ひとまず「好材料出尽くし」と受け止められているもよう。証券ブローカーの一部では、株価の割高感も指摘されている。本日(15日)は前日比0.9%安の68.20香港ドルと、3日続落して取引を終えた。以下、決算の概要を確認した上で、証券各社の最新レーティング動向を紹介する。

 14日発表した2016年第3四半期(7~9月)の業績は、売上高が前年同期比32%増の42億700万人民元、純利益が29%増の11億人民元という結果。売上高、純利益ともに四半期ベースの過去最高を更新し、純利益は市場予想の10億4000万人民元を上回っている。前四半期比でも増収増益で、それぞれ39%、50%ずつ拡大した。

 ハプティクス部品(触感フィードバック技術を応用した部品)など非音声部品(売上構成比45%)が高成長を維持する。同部門の売上高は前四半期比で63%増加した。音声部品のダイナミックコンポーネント(同51%)も堅調で、売上高は25%伸びている。コスト圧縮も奏功し、全体の粗利益率は41.8%に改善した(前年同期は41.6%、前四半期は41.7%)。

 1~9月期の累計では、売上高が前年同期比24%増の97億7000万人民元、純利益が17%増の24億5500万人民元で推移。部門別の売上高は、非音声部品(売上構成比38%)が34%増、音声部品(同57%)が30%増といずれも高い伸びを示した。

 目先は業績の安定成長が続く見通し。同社の莫祖権・董事総経理は14日の決算説明会で、第4四半期(10~12月)が電子機器業界の繁忙期に当たることから、2ケタの収益成長を維持できるとの見通しを示した。また、韓国サムスン電子が主要顧客であることを認めながらも、「ギャラクシーノート7」の発火問題による業績への影響は軽微と説明。サムスン以外にも、複数の世界的ブランドを顧客に持つ点を強調した。

 新規事業の開拓にも意欲的だ。莫氏によれば、17年にも光学部品の量産を開始する計画。すでにカメラレンズや曲面ガラス(3Dガラス)の少量生産に着手しているといい、来年にかけて準備を進めていく方針だ。ただ、17年の段階では、売上貢献が数パーセントにとどまるとみている。

<レーティングは強気と中立が拮抗>

 決算後に更新されたブローカー各社のレーティングは、強気と中立が拮抗する状況。うち強気のブローカーの間では、第3四半期の決算上振れを評価し、今後も業績の拡大が続くとの見方が示されている。例えば大和は、17年12月期(本決算)の売上高、純利益が前年比で24%、28%ずつ増加すると予想。うち純利益に関しては、16年予想増益率の25%からさらに伸びが加速すると予測している。その上で、「買い」のレーティングを継続した(目標株価は90.00香港ドル)。

 一方、マッコーリーやゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェースなどは中立のスタンスだ。うちマッコーリーは15日付のリポートで、「株価の上昇余地は限定的」との見方を示している。ハプティクス部品の市場競争が激化している点に懸念を示したほか、新規参入を予定する光学部品事業に関しても、どの程度の収益貢献が期待できるか不透明感があると分析している。


【企業概要】

小型電子部品メーカー大手。マイクロホンやミニスピーカーをはじめとする音声部品のほか、振動モーター、セラミック部品などの非音声部品を生産する。MP3・MP4プレイヤーや携帯ゲーム機、電子書籍リーダー、スマホ、タブレットPCなど、広範な分野に用いられる。聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)、中興通訊(ZTE:763/HK)、華為技術をはじめとする国内メーカーのほか、ノキア、ソニー、サムスンなどを顧客に持つ。「iPhone」普及を受け、近年はアップルが最大顧客となった。海外M&A。15年上半期、半導体メーカーの米ワイスプライを買収した。

 

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