2017/02/01 銘柄ピックアップ:瑞声科技HD(2018/HK)

2017年2月1日 17:58

 


◆銘柄ピックアップ◆


瑞声科技:受注に先行き不透明感、
最大顧客アップルの中国シェア低下で

1日終値 77.90香港ドル(前日比2.6%安) 16年予想PER 21.9倍

春節(旧正月)連休明けとなった本日(1日)の香港マーケットで、電子部品メーカー中国大手の瑞声科技(AACテクノロジーズ:2018/HK)が前日比2.6%安と値を崩し、ハンセン指数を大きくアンダーパフォームした。2016年の中国スマートフォン市場で、瑞声科技の最大顧客であるアップルがシェアを縮小させ、12年以降で初めて首位から陥落したことが弱気材料。瑞声科技の受注にもマイナスの影響を及ぼす――との懸念が広がった。以下、中国スマホ市場の最新動向を確認した上で、証券ブローカー各社のレーティングを紹介する。

香港調査会社のカウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチが発表した16年のメーカー・ブランド別中国スマホ販売ランキング(出荷ベース)によると、アップルの「iPhone 6S」は販売シェアが2%に縮小し、1位から2位へとランクダウンした。一方、広東欧珀移動通信の「OPPO R9」がシェア4%で首位に浮上。販売台数は「iPhone 6S」が1200万台、「OPPO R9」が1700万台という結果だった。

OPPOに限らず、中国新興メーカーの躍進が目立つ。国内スマホ販売台数の伸び率で見た場合、16年の上位5ブランドはすべて中国ブランドが独占。OPPOのほか、広東歩歩高電子工業(Vivo)、深セン市金立通信設備(GIONEE)、華為技術(ファーウェイ)、珠海市魅族科技公司(メイズー)が名を連ねている。うちOPPOは前年比で109%増、Vivoは78%増と大幅な伸び率を記録した。

一方、外資勢を含む大手は劣勢だ。韓国サムスン電子、中興通訊(ZTE:763/HK)、アップル、北京小米科技(シャオミ)、酷派集団(クールパッド・グループ:2369/HK)、聯想集団(レノボ:992/HK)は中国で苦戦している。16年の出荷実績は、アップルが前年比21%減、シャオミが22%減と低迷したほか、レノボは80%近くも目減りした。

<ブローカーはやや慎重スタンス>

主要顧客のシェア縮小を受け、部品メーカーの受注獲得競争も激しさを増す見通しだ。証券ブローカーの間では、同社の先行きにやや慎重なスタンスが大勢。例えばHSBCは、目標株価を76.00香港ドル(現値を2.4%下回る水準)に設定し、「ホールド」のレーティングを据え置いた。市場競争が激化する中、製品の平均単価に下押し圧力がかかるとの見方だ。このほか、モルガン・スタンレーも市場シェアと粗利益率の縮小を見込み、投資判断を「イコールウエイト」に維持している(目標株価は80.00香港ドル)。

 さらには、米トランプ政権の貿易政策も不安材料。トランプ新大統領が極端に保護貿易的な政策を実施した場合、海外事業のウエートが大きい企業にマイナスの影響が及ぶ可能性がある。モルガン・スタンレーはこれ以前のリポートで、トランプ新大統領の就任でマイナス影響を受けやすい主要銘柄として、瑞声科技やZTE、レノボなどの名前を挙げた。

もっとも、現時点での市場予想を見る限り、今後も増収増益基調を維持する見通し。ブルームバーグがまとめた市場コンセンサス予想によると、16年12月期に27.4%増収、23.9%増益が見込まれている。

【企業概要】

小型電子部品メーカー大手。マイクロホンやミニスピーカーをはじめとする音声部品のほか、振動モーター、セラミック部品などの非音声部品を生産する。MP3・MP4プレイヤーや携帯ゲーム機、電子書籍リーダー、スマホ、タブレットPCなど、広範な分野に用いられる。レノボ、ZTE、華為技術をはじめとする国内メーカーのほか、ノキア、ソニー、サムスンなどを顧客に持つ。「iPhone」普及を受け、近年はアップルが最大顧客となった。海外M&A。15年上半期、半導体メーカーの米ワイスプライを買収した。

 

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