2017/02/15 銘柄ピックアップ:◆中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)

2017年2月15日 17:52

 


◆銘柄ピックアップ◆

 


SMIC:4Q売り上げ下振れで株価下落、
ブローカーは強気スタンス維持

15日終値 10.68香港ドル(前日比5.5%安) 17年予想PER 14.3倍

 本日(15日)の香港マーケットで、半導体ファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が前日比5.5%安と売り込まれ、全体相場が大幅高で引ける中にあっても逆行安を強いられた。前日引け後に発表した四半期決算は大幅増益となったものの、売上高が市場予想を下回ったことで失望売りが膨らんだ格好。2017年第1四半期(1~3月)の売上高に対し、慎重な見通しを示したことも嫌気された。ただ、証券ブローカーの間では、中長期的な先行きを楽観する見方が多い。決算後に更新されたレーティングは、総じて強気のスタンスが目立つ状況だ。以下、四半期決算の概要を確認した上で、ブローカー各社の最新レーティング動向を紹介する。

 16年第4四半期(10~12月)の純利益は、前年同期比169.4%増の1億400万米ドル(約118億円)に拡大し、19四半期連続で増益を維持した。売上高も33.5%増の8億1480万米ドルに膨らみ、四半期ベースの過去最高を更新している。IC需要が引き続き拡大。特に、40ナノメートル製品の引き合いが増えた。設備稼働率は100.4→96.5%と3.9ポイント低下したものの、引き続き高い水準を維持。粗利益率も改善し、28.5→30.2%(↑1.7ポイント)に上向いた。

 買収効果も寄与する。16年7月、イタリア同業のLファウンドリーを傘下に収めた。これによりSMICは、自動車向け半導体市場への本格参入を果たしている。

 ただ、前四半期との比較では、純利益が8.4%減、売上高が5.2%増にとどまった。売上高は市場予想の8億2230万米ドルを下回っている。SMICは17年第1四半期の見通しについて、売上高が前四半期比で2~4%減少すると予告。粗利益率は25~28%にやや低下すると見込んでいる。

<ブローカーは総じて強気>

 もっとも、証券ブローカーは総じて強気のスタンスを崩していない。例えば交銀国際は、中長期的な成長が続くとして、SMIC株の押し目買いを推奨。目標株価を12.00香港ドル(現値を12.4%上回る水準)、投資判断を「買い」に維持している。交銀国際によると、SMICが16年に市場予想を上回るペースで業績を拡大させたことから、現在は評価のハードルが上がっている状態。同証券にとっては、17年第1四半期の減収予想は「想定内」だと指摘している。

 ジェフリーズも「買い」を継続。目標株価は現値を21.7%上回る13.00香港ドルに設定した。生産規模が拡大し、減価償却費が増大する中にあっても、高い設備稼働率を維持している点を評価。自動車向け半導体など製品の多様化によって、20年までに世界で3番目の半導体ファウンドリーに成長すると予測した。

 なお、市場調査会社のICインサイツによると、半導体ファウンドリーの世界売上高ランキング(15年、専業ファウンドリーのみ)では台湾の台湾積体電路製造(TSMC)がトップ。2位は米グローバルファウンドリーズ、3位は台湾の聯華電子(UMC)で、SMICは4位にランクインしている。

【企業概要】

ICファウンドリーの中国最大手。富士通、東芝、モトローラ、インフィニオンなどが主要顧客。工場は上海、北京、天津、深センに置く。戦略投資家を迎え入れ。11年4月、政府系ファンドの中国投資公司(CIC)に優先株を割り当てたほか、大唐電信の追加出資を受け入れた。世界大手と協業。14年7月、米クアルコムから高性能モバイルプロセッサ「スナップドラゴン」の生産を受託したことが明らかとなった。15年6月にはクアルコム、半導体研究のベルギーIMECなどと共同で、次世代ICの共同開発計画を発表している。16年7月、伊同業のLファウンドリーを買収。総額4900万ユーロで株式70%を取得した。


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