2017/02/28 銘柄ピックアップ:比亜迪(1211/HK)

2017年2月28日 18:00


◆銘柄ピックアップ◆


BYD:16年決算速報は8割増益、
ブローカー各社のスタンス強気

28日終値 45.65香港ドル(前日比1.4%安) 16年予想PER 21.64倍

 充電電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が業績拡大を続けている。同社が24日引け後に発表した2016年12月期の決算速報(中国会計基準)は、前年比8割増益という好調な内容。昨年10月に発表した業績予告(77.1~84.2%増益)とも一致したことから、週明け27日の香港マーケットでは、同社株が前営業日比2.7%高と買い進まれた。3月末までに発表される香港会計基準の業績とは多少の誤差が出る可能性があるものの、2期連続の大幅増益がほぼ確定した格好。これを受けて証券ブローカーの間でも、強気のスタンスが目立つ状況だ。以下、決算速報の内容を確認した上で、ブローカー各社の最新レーティング動向を紹介する。

 中国会計基準による16年12月期(本決算)の業績速報は、売上高が前年比30.0%増の1039億7486万人民元という好結果で、初めて1000億人民元の大台に乗せている。営業利益は89.1%増の60億610万人民元、純利益は78.6%増の50億4365万人民元と、いずれも大幅な伸びを示した。

新エネルギー車の需要拡大が寄与。中国政府による補助金制度の見直しを受け、市場の成長ペースはやや鈍化したものの、需要は依然として旺盛だった。新エネ車部門の販売台数、売上高ともに前年実績を大幅に上回ったという。ガソリン車に関しても、SUV(スポーツ用多目的車)が人気を集めた。

 携帯部品・組立部門では、金属製筐体(きょうたい)を採用するスマートフォンが増えるなか、同社もこの分野での利益が伸びた。ただ、二次電池・太陽光発電部門は苦戦し、第3四半期(7~9月)以降の需要低迷で製品価格が下落している。

<ブローカーは総じてプラス評価>

 この業績速報に対し、証券ブローカー各社は総じてポジティブな評価だ。例えばクレディ・スイス(CS)は、会社発表の業績予告に合致する堅調な内容だったとして、「アウトパフォーム」のレーティングを継続(目標株価は77.00香港ドル)。新規参入のモノレール事業も先行きは明るいと指摘し、今後の利益貢献に期待感を示した。

JPモルガン・チェースも「オーバーウエート」を継続(目標株価は75.00香港ドル)。16年業績の好調ぶりを前向きに評価した上で、引き続き自動車セクターのトップピックとした。また、「新エネ車の補助金が削減されても、同社の販売は引き続き安定成長を維持する」と見込み、17年も2ケタ増益が続くと予想している。

ただ、マッコーリー証券はやや慎重なスタンス。16年の業績速報は市場予想に一致したものの、同証券の予想を下回ったとして、投資判断を「中立」に据え置いた(目標株価は41.50香港ドル)。

 また、市場では新エネ車補助の縮小による販売へのマイナス影響を警戒する声も根強く、これが昨年第4四半期(10~12月)以来のさえない株価推移につながっている格好。BYDの株価は足元で45.00香港ドル近辺でのもみ合いを続け、昨年来高値(ザラ場:57.25香港ドル)から2割ほど安い水準で推移している。吉利汽車(175/HK)や長城汽車(2333/HK)、広州汽車集団(2238/HK)といった同業銘柄が今年に入って高値を更新しているのに比べ、低調なパフォーマンスを強いられているのが現状だ。

【会社概要】

小型自動車メーカー大手。二次電池メーカーとして発足した後、携帯端末の組立、自動車の生産に参入。小型ガソリン車のほか、プラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)を生産する。09年5月にVW、10年3月にダイムラーと業務提携。携帯端末部門では、比亜迪電子(285/HK)を傘下に置く。米著名投資家バフェット氏が長期株主に。09年に同氏の投資会社バークシャー・ハサウェイの子会社が出資した。戦略提携。16年7月、A株増資を通じ、韓国サムスン電子の出資を受け入れた(持株比率1.92%)。EVでの業務提携も行う。新規事業に参入。16年10月、モノレール事業への本格参入に向け、国家開発銀行から600億人民元の融資枠を獲得した。

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