2018/02/08 銘柄ピックアップ:吉利汽車(175/HK)

2018年2月8日 18:09


◆銘柄ピックアップ◆ 


 

吉利汽車:
株価伸び悩みだがブローカーは先行き楽観、
1月販売も好調続く

8日終値 21.90香港ドル(前日比0.2%高) 17年予想PER 16.0倍

 足元の香港マーケットで自動車セクターの株価が伸び悩んでいるが、証券ブローカー各社は吉利汽車(175/HK)を含む個別銘柄の先行きに楽観的だ。小型車減税の終了(2017年末)などを背景に業界全体では成長減速が懸念されるものの、吉利汽車は月次ベースの過去最多販売記録を5カ月連続で更新中。予想以上の販売ペースを維持しているとして、依然として強気のスタンスを示すブローカーが多い。以下、吉利汽車の販売動向を確認した上で、ブローカー各社の最新レーティングを紹介する。

 今年1月の販売台数は、吉利グループ全体で前年同月比51%増の15万5089台に膨らんだ。5カ月連続で月次ベースの過去最多記録を更新し、増加率は前月の42%から9ポイント加速している。エリア別では国内が好調で、販売台数は52%増の15万4035台に拡大。輸出もプラス成長を回復し、前年同月を6%上回る1054台に伸びた(前月は76%減)。

 2016年以降投入の最新モデル車が引き続き人気だ。中でも、主力SUVの「Geely Boyue(吉利博越)」が3万381台を売り上げている。このほか、同社初のクロスオーバーSUV「Emgrand GS(帝豪GS)」が2万87台、高級セダン「Emgrand GL(帝豪GL)」が1万5163台、最新SUV「Vision SUV(遠景SUV)」が1万4台に達した。

 昨年末発売の新ブランド車も好調。新ブランド「Lynk & Co(領克)」のファーストモデル「01」は1月に6173台を売り上げ、前月の6012台から3%増加した。
 同社は18年の販売目標について、前年実績を27%上回る158万台に設定している。1月の時点で目標達成率は10%と、順調な滑り出しを見せた。

<ブローカーは総じて強気>

 18年も販売の好調が続く中、証券ブローカーの間では依然として強気スタンスが優勢だ。シティグループ、UOBケイヒャン証券、中国国際金融(CICC)、交銀国際など複数ブローカーが「買い」を推奨している。中でもUOBケイヒャンは、1月の販売台数が同証券の予想を上回った点を評価。立ち上げ段階の新ブランド「Lynk & Co」に関しては、同証券の予想(8000台)に届かなかったものの、長期的な見通しの明るさに変わりはないと強調している。

 ただ、JPモルガン・チェースやモルガン・スタンレーなど一部ブローカーは中立的な見方。うちモルガン・スタンレーは、1月の販売が順調に伸びた点を評価しつつも、投資判断は「イコールウエート」に据え置いている。中国自動車市場の成長が減速する中、ミドルクラス・ハイクラスのSUV市場で競争がしていることに懸念を示した。

 なお、業界団体の中国汽車工業協会は18年の新車販売を3000万台と予測。前年実績比で3.9%増える計算だ。17年の実績は前年比3.0%増の2887万8900台と伸び悩み、増加率は前年の13.7%から10.0ポイント減速している。

 最後に、吉利汽車の業績予想を紹介しておく。同社は先月9日、17年12月期(本決算)の業績予告を発表し、前年比での増益率が約100%に達するとの見通しを示している。同決算は3月21日に発表される予定だ。

【会社概要】

本土中堅の民間自動車メーカー。中小型車に強みを持つ。「吉利」「帝豪」「遠景」「自由艦」「熊猫」などの自主ブランド車を生産・販売。近年は特に、SUV「吉利博越」などが人気を集めている。寧波、済南、成都など中国に9カ所の生産拠点を置き、年産能力は107万台に上る(16年末)。グループで海外開拓。親会社の吉利控股は10年8月、米フォード傘下のボルボ・カーズを18億米ドルで買収した。17年9月には、吉利控股がマレーシア同業プロトン・ホールディングスへの出資を完了。吉利控股はプロトンの株式49.9%を取得したほか、プロトンが保有する英ロータス・グループの株式51%も同時に譲り受けている。


ashuir_bnr02

購読者様専用フォーム

ログインステータス

You are not logged in.

検索

メルマガのご案内

カテゴリー

ashuir_bnr02